テレアポと聞いて皆さんは何をイメージされますか?
「電話でアポをとること」
ですよね!
実はテレアポはビジネスにおいて基本中の基本でありながら、超重要な技術でもあります。
この記事では、「テレアポとは?」について掘り下げた解説をしています。
この記事を読めば、テレアポの全体像を理解し、そして成功させるコツが理解できるようになります。
筆者は、本業と副業合わせて10年以上営業をやってきました。
法人・個人と合わせてテレアポ50,000件以上はやっていますし、営業トップ獲得など結果を出すことも出来ました。
きっと読者の皆さんの参考になると思います!
では目次をどうぞ。
テレアポ(電話アポ)とは?
テレアポ(電話アポ)の正式名称は「テレフォン アポインター」と言います。
直訳すると、電話でアポイントを取る人、という意味です。
アポイントは「約束」という意味ですが、
テレアポは営業パーソンが見込み客に訪問する約束を取り付けることを指します。
テレアポ(電話アポ)の本当の目的
テレアポはアポを取ることが目的ですが、それ以外にも3つ目的があります。
- 新規開拓する
- 興味付けする
- 認知を上げる
①新規開拓をする
テレアポの目的の1つは新規開拓です。企業は1社と取引をするより10社と取引した方が存続できる可能性が高くなります。継続的に新規開拓を行う中でテレアポは重要な仕事となります。
②興味付けする
テレアポはとりあえず訪問の約束を取り付ければOKという訳ではありません。精度の高い商談の場を設けるためには商品・サービスに少しでも興味を持って貰わねばなりません。テレアポである程度の興味付けを行うことは非常に重要な目的です。
③認知を上げる
中小企業やスタートアップは資金力がない場合が多いので広告宣伝にお金を掛けられません。そんな中、テレアポは自社の認知率を上げるのに有効です。仮に購入に至らなくても会社のことを知って貰うことで、いつか検討してもらうタイミングが訪れるやも知れないのです。この小さな積み重ねが数年経つと大きな武器になります。
テレアポ(電話アポ)の種類
テレアポは企業向けに行うか、個人向けに行うか大きく2つの種類があります。
- 企業向け(B to B)
- 個人向け(B to C)
①企業向け
企業向けテレアポは、受付から担当者に繋いでもらい担当者とのアポを取ります。受付から繋いでもらえないとアポが取れないのでハードルはあるものの、企業対企業なので無下に扱われるケースは少な目です。もちろんしつこい電話は着信拒否などされますが、丁寧な言葉使いと社会人としてのマナーを踏まえて行えば問題なく続けられます。
②個人向け
個人向けテレアポは、企業向けと違い誰かに繋いでもらうなど、遠回しなくその場でアポが取れるというメリットがあります。しかし、企業相手ではないので無視されることも沢山ありますし、相手が要らないと思えばすぐ電話を切られるので、企業向けテレアポに比べ数多く掛ける必要があります。
個人向けは1日300~500件電話することもザラにあるよ!
テレアポ(電話アポ)とテレマとインサイドセールスの違い
テレアポ以外にもテレマ、インサイドセールスなど電話を使った手法がありますが、これらと何が違うのか解説します。
テレマは「テレマーケティング」のことで、電話を使った市場調査や顧客とのコミュニケーションなど、マーケティングに重きを置いた手法です。
インサイドセールスは、リードナーチャリングと言って、潜在的な顧客に対し有益な情報提供をすることで購買意欲を高めた上でアポを取るマーケティング手法です。
テレアポとインサイドセールスの大きな違いは、テレアポは商品に興味がある程度でもアポを取るのに対し、インサイドセールスは購買意欲を高めた状態に持っていく点が異なります。
テレアポ(電話アポ)の仕事をするメリット・デメリット
テレアポの仕事をするメリット・デメリットを解説します!
筆者の経験に基づいた個人的な意見も入っていますが、参考にしてください!
- トークスキルが身につく
- 収入が高い
- 多くの企業で重宝される
- 服装・髪型・化粧など外見は自由
①トークスキルが身につく
テレアポは様々な人と会話しますので口下手な人でもトークスキルは身につきます。筆者も元々理系でコミュニケーションが得意な方ではありませんでしたが、回数こなせば自然と話せるようになりました。コミュニケーションが円滑に出来るというのは営業職以外でもあらゆる職種にとって重要なスキルなので、テレアポは一度経験するとその後の社会人経験で活きることも多いと感じています。
②収入が高い
テレアポは成果報酬制を採用している企業も多く、収入が高い人も沢山います。筆者の知り合いは完全フルコミのテレアポで、10日間で40万円も稼いだ人がいました。売る商品の単価に依るかも知れませんが、高収入を狙える仕事であることは間違いないです。
③多くの企業で重宝される
テレアポが出来る人は仕事に困ることは無いと言えます。どれだけインターネットが発達していると言っても、広告費が激増していますし、問い合わせも簡単に取れる訳ではありません。現代においてもテレアポが無くならないのはそういった事情があると思っています。また多くの人がやりたがらない仕事でもあるので、テレアポ経験がある人は重宝されます。
④服装・髪型・化粧など外見は自由
テレアポは内勤で行いますので外見は自由な会社が多いです。重要なのは喋り方、聞き方なので外見は関係ありません。他の従業員の迷惑にならないように清潔感だけは注意しましょう。
- 精神的につらい
- ノルマが厳しい
- 営業との連携が難しい
①精神的に辛い
テレアポのデメリットは精神的に辛い点です。テレアポは断られるケースが大半で根気強く継続しなくてはいけません。また、電話先の相手が営業に良い印象を持っていないことも多く、怒られることもあり精神的に辛くて辞める人も多い仕事です。
しかし、筆者もこれまで50,000件以上テレアポしてきましたが、怒られることは滅多にないです。むしろ、電話に出ないとか受付から丁寧に断られるとかそういったケースが大半です。そのため、過剰に心配する必要はないと思います。
②ノルマが厳しい
テレアポはアポを取った件数や、電話を掛けた件数に目標を設定されていることが殆どで、目標値が高いと達成できずに気分が落ち込むこともあります。しかし、筆者や他トップクラスの営業も常に達成している訳ではありませんし、落ち込む必要はありません。重要なのはどうすれば結果が出せるのか?という改善意識です。改善を続ければ自然と数字も安定してくるでしょう。
③営業との連携が難しい
アポを取った後、営業が訪問してクロージングする訳ですが、この社内連携が上手く出来ていないと効率よく成果が出ません。顧客の基本情報、課題、悩み、商品に対する懸念点、など事前に営業に伝えておかないとクロージングが上手くいきません。しかし、これらの連携も慣れてくれば自然と出来るようになります。
テレアポ(電話アポ)が辛いと言われる理由
テレアポが辛いと言われる理由は、断られてもとにかく数多く電話を続けるからでしょう。
切られたらすぐ次のリストに電話を掛けますので、短時間で相当な数の「お断り」があり、誰でも辛いと思います。
アポが取れる数も日に依りますが、筆者の感覚ですと100件中1~2件というイメージです。しかし100件全て無下に扱われることはないです。繋がらないなども沢山ありますので、気にしないようにしましょう。
1/100の確率というと効率悪そうに見えるが、広告費ゼロなので実はコスパはめちゃくちゃ良いのだ
テレアポ(電話アポ)の辛さを克服する秘訣
テレアポは辛い面もありますが、筆者がどうやって克服してきたかご紹介します!
目標達成後に得られるものを常に想像する
例えば、今月ノルマを達成出来たら高価な店に外食しに行く、など自分へのご褒美を設定しその目的のために日々頑張っていました!
また、実績を積んで条件の良い会社に転職するなど考えている同僚もいました。
目標の先にあるゴールや自分への褒美を設定してみましょう。
テレアポ(電話アポ)が向いている人の特徴
- 気持ちの切り替えが早い
- 人の話をちゃんと聞ける
①気持ちの切り替えが早い
テレアポは気持ちの切り替えが早い人に向いています。電話を切られたらすぐ次のリストに掛けますので落ち込んでいる時間はありません。筆者も最初は落ち込んでいましたが、次第に切り替えが出来るようになりました。
②人の話をちゃんと聞ける
テレアポは一方的に話し続ける訳ではありません。相手のことも聞き出す必要があります。この相手の話を正確に聞くことが、アポ獲得後の成約に影響しますので人の話をちゃんと聞ける人が向いていると言えます。
テレアポ(電話アポ)を制する者はビジネスを制す
説明が難しい商品、従来の価値観とは異なるサービスなどは
やはりテレアポのようなプッシュ型営業が必要になります。
ビズリーチ創業者の南壮一郎氏も、ダイレクトリクルーティングという欧米では当たり前の採用手法が創業当初は理解して貰えなかったと回顧しています。今ではTVCMも打つ有名なビズリーチですが、企業に理解してもらうために最初は地道なテレアポから始めているのです。
もし将来、自分で事業を立ち上げたいなど目標があればテレアポは経験して損することはありません。
テレアポ(電話アポ)する前の事前準備3選
- 商材のメリットを理解しておく
- トークスクリプトを準備する
- 架電リストを用意する
①商材のメリットを理解しておく
まずは自分が紹介する商品のメリットを抑えましょう。それを使うと何が良いのか?他社と何が違うのか?このような点を多少は抑えないとお客様は時間を割いて営業と会おうとは思いません。しっかりと理解しておきましょう。
②トークスクリプトを準備する
次にトークスクリプト(台本)を作成しましょう。対企業ですと、受付の方に担当を繋いでもらう工程と担当者に繋がった後の工程の2段階があります。対個人ですと、自己(会社)紹介や商品紹介から入って、現状に悩みや課題がないか聞いてみるなどの工程があります。ターゲットに合わせたトークスクリプトを作成しましょう。また、商品についてFAQやなどもまとめておき、聞かれたら簡単に応えられるようにするなども必要です。
③架電リストを用意する
次にテレアポするリストを用意しましょう。リストは完全新規なのか、過去に架電したのか、担当と最後に喋ったのはいつか、過去に架電して怒られた、などもし情報があれば事前に把握しておきましょう。
テレアポ(電話アポ)を成功させる10のコツ
テレアポの準備が出来たら早速架電していくのですが、10のコツを解説しますのでぜひ参考にしてください!
成功させるコツ①ベネフィットを伝える
ベネフィットとは「顧客が受ける恩恵」「顧客が手にする変化」のことです。
その商品を使うことで顧客はどうなるのか?これをちゃんと伝えていきましょう。
ベネフィットはメリットと誤解されがちですが、メリットは「商品の評価に値する点」のことです。
例えばモバイルPCのメリットは、持ち運びに便利、が挙げられます。
では、モバイルPCのベネフィットを挙げるとしたら何がありますか?
この場合、仕事場所を自由に選択できる、というのがベネフィットとして挙げられます。
実は、お客様の心を動かすのはこのベネフィットなのです。
このベネフィットを交えてトークするとお客様の興味を惹きアポを取りやすくなります。
成功させるコツ②実績を言う
実績は相手からの信頼を得る重要な要素です。
- 大手企業に採用
- 合計〇〇社に導入された実績
- 作業効率〇%アップ
- 新聞・雑誌に掲載
など実績として話せます。
例え大手と取引がなくとも創業〇〇年などの歴史も信頼を得る実績です。
また、実績も見せ方を工夫するとより魅力的に出来ます。
例えばWebマーケティングのサービスを販売している会社であれば、
- 売上が100%アップ!
- クライアント50社の売上が平均100%アップ!
この2つを見た時に後者の方が凄そうに見えますよね。
後者は平均で100%アップしているので再現性の高さが伺えます。
このように実績も魅力的に伝えるとアポが取りやすくなります!
テレアポは短時間で興味を引かなきゃいけないから伝え方は工夫しよう!
成功させるコツ③シンプルに言う
もっとシンプルに表現できないか、トークスクリプトを良く見直してみましょう。
テレアポは相手の時間を強制的に奪っていますので、ダラダラと話したら相手が不快に思います。
シンプルに言うポイントは、「冗長表現を避ける」ことです。
例えば、
- この〇〇を使えば、□□が出来ないこともないです。
- 〇〇を使うと、□□が出来ます。
「この」「することができる」「ないこともない」
など回りくどい表現はなくしてシンプルに伝えましょう!
成功させるコツ④相手の話を良く聞く
優秀なアポインターはお客様の話を沢山聞いている傾向にあります。
お客様の情報があればあるほど、営業が訪問したときに最適な提案が出来るからです。
例えば、
- 商品や業界の認知度
- 現状の悩み・課題
- 悩み・課題の解決状況
- 競合商品の検討状況
- 商品を選ぶ上での基準
- 今後の対策・予定
など、事前に聞けた方が良い情報は沢山あります。
一方的に商品をPRするのではなく相手のことを沢山聞くようにしましょう。
ヒアリングのコツは別記事で解説していますのでご参照ください!
成功させるコツ⑤話し過ぎない
テレアポの会話は「自分:相手=3:7」を目安にしましょう。
相手の状況を理解した上で商品のベネフィットを伝えるとアポ獲得率が上がります。
また、相手は自分の話を聞いてくれていると感じて、あなたとの信頼関係値も作ることが出来ます。
なので「自分:相手=3:7」は意識するようにしましょう。
成功させるコツ⑥時間帯を変える
テレアポの架電リストは一周したらまたもう一度掛けると思いますが、
架電した時間は変えるようにしましょう。
午前は忙しい、午後は忙しいなどありますから、時間を変えることで繋がるかもしれません。
また架電先の始業時間、終業時間なども受付の方から教えてもらうと良いです。
成功させるコツ⑦ゴールを意識する
テレアポの目的は確度の高いアポを取ることです。
クロージングしようと熱心に説明する必要はありません。
訪問して、商品デモをする、資料を見せながら説明する、
など実際にお客様の目の前でPRした方が成約率は高いです。
あくまでも「興味を持って貰う」ところまでを意識して、テレアポするようにしましょう。
成功させるコツ⑧笑顔で話す
テレアポでは顔を合わせることは無いですができるだけ笑顔で話すようにしましょう。
口角を上げて話すのと無表情で話すのでは声のトーンが変わり、
電話越しでも相手に表情は伝わります。
試しに「ありがとうございます」を
笑顔バージョンと無表情バージョンで発声してみてください。
声の変化が分かると思います!
成功させるコツ⑨姿勢を正す
姿勢も注意しましょう。
背もたれに寄りかかる、背筋が曲がっている、肘を突いて話す、などこれらは相手に見えませんが何となく伝わるものです。
姿勢が悪いと発声にも影響が出るので相手には分かります。
筆者も営業から電話を受けることもありますが、
声からのイメージと実際に会って話したときの姿勢や表情は一致していることも多いです。
目の前にお客様がいると思ってテレアポしようね
成功させるコツ⑩振り返りと改善
テレアポが終わったら必ず振り返りを行いましょう。
お客様から指摘されたことや、何が原因でアポが取れなかったのか、逆にアポが取れた時は何が良かったのか、など考えてみましょう。
また先輩や同僚からのアドバイスも大切です。
自分では上手くトーク出来ていると思っていても、
周りから見たらそうでもないケースはあります。
しっかりと反省点をまとめて翌日に備えましょう。
毎日の積み重ねが大切です!
まとめ
いかがでしょうか!?
テレアポは簡単な仕事ではありませんが、だからこそ需要の高い人材になれるチャンスですし、高収入も目指せる仕事です。
トップクラスの営業も最初は地道なテレアポからやってきた人も多いですし、スキルとして得られるものが多いです。
このテレアポ編も少しずつ加筆していきますので、楽しみにして下さい。
ぜひTwitterのフォローをお願いします!
営業スキルについてまとめた記事もあるので、ぜひそちらも参考にしてください^^