営業トップが解説!営業で成約率を高めるプレゼンの方法・資料の作り方・話し方

営業やっていて、顧客に提案するためのプレゼン資料を作るとき、

どう作ればよいか、最初は慣れないですよね。

プレゼン資料作成はコツがあるので、これさえ理解していれば簡単に作ることが出来ます。

筆者は、本業と副業合わせて10年以上営業をやってきました。BtoB、BtoC両方のビジネスモデルでプレゼンをしてきて、成約率65%と社内でトップの結果を出したこともあります。

そのノウハウを記事にしてみました!

この記事が新人営業の皆さんの参考になれば嬉しいです!

では目次をどうぞ。

目次

営業プレゼン前の事前準備

よし!資料を作ろう!と思ってもすぐには手が動かないと思います。

資料作りの前に整理しないといけないことをまとめました!

顧客の課題と解決策を整理する

顧客は商品のアピールよりも、自社の課題をいかに解決するか、を聴きたがっています。

どんな課題があり解決策は何なのか、紙に書いて頭の中を整理しましょう。

解決策の中に自社の商品・サービスが当てはまるようにストーリーを組み立てないといけません。

また、課題は抜け漏れがないかロジックツリーなど書きながら整理しましょう。

課題が全て抽出出来ていない場合、解決策を提案しても顧客側は腑に落ちない感じになりますので注意が必要です。

考えた解決策で本当に顧客に納得感を持ってもらえるのか、何度も練り直しましょう。

過去の類似事例を探す

過去に似たようなケースがあれば、当時の営業担当からヒアリングしましょう。

どんな提案資料を使ったのか、もしあれば参考にします。

どこの会社も似たような課題を抱えているもので、

業界が同じであれば尚更です。

同様の事例で「過去の実績」があれば大きな信用ポイントになるので、

しっかりアピール出来るようにしましょう。

過去の事例で課題をどう解決したかエピソードを集める

企業はいつも課題を放置している訳ではなく

解決できない深刻な悩み」がある可能性があります。

それら深刻な悩みを含めてどう解決に至ったのか、

を語れるとかなりの説得力が出てきます。

もしそのようなエピソードがあれば資料に盛り込みましょう。

参加者の属性をチェック

参加者の情報は事前に入手しておきましょう。

部署、役職、年齢層、権限

これらの属性で、どのような話しが響きやすいか、

ある程度の当たりを付けることが出来ます。

またその中でどの人が決裁権を持つのか確認しておきましょう。

もし決裁権者がいない場合は、社内で影響力の強い人はだれか、聞いてみます。

大企業で良く聞くのが、決済は課長だけど異動で来たばかりだから実際は係長の意見がそのまま通るよ、みたいな話です。

このような裏話は外部の人には殆ど分からないので、事前の情報収集が大切です。

断る理由を想定する

顧客が断る理由を考える場合、おおよそ下記の4つの観点が考えられます。

断る理由の4つのポイント
  1. Why buy? なぜ買う必要があるの?
  2. Why this? なぜこれなの?
  3. Why you? なぜあなたから買うの?
  4. Why now? なぜ今買うの?

もしこれらの質問が来たら下記の返しを想定します。

①Why buy?なぜ買う必要があるの?

この質問が来たら、

顧客の社内リソースでは解決できない理由を述べましょう。

また、他の顧客で購入することで解決出来た事例を話したりすると良いです。

②Why this?なぜこれなの?

この質問が来た場合は、

他の解決策も全て洗い出したがこれが最善の策だ

という返しを論理的に説明する必要があります。

③Why you?なぜあなた(貴社)から買うの?

この質問は、競合他社との違いを聞いている場合と、

あなたの実力や熱意を見ている場合があります。

みのる

何であなたから買わなきゃいけないの?とは聞かず、心の中で思っているかも知れないよ!

競合他社との違いは、情報整理して説明できるとは思いますが、

相手が感情で決めるタイプの人だと注意が必要です

顧客は購買に失敗するのを恐れています。

過去に苦い経験があって営業の口車に乗せられたとネガティブな感情を持った人もいます。

製品やサービスよりも、

「この営業は本気で最後まで付き合ってくれるのか?」

これを営業の喋り口から感覚で決めてしまうこともあります。

人間は「感情でモノを買う」ということを念頭に置きましょう。

決していつもロジカルに意思決定している訳ではありませんし、

競合他社も企業努力しているため差別化できるポイントが減ってきています。

そうなると顧客がロジカルに判断しにくい状況も考えられます。

決済権限が強い人ほどあなたの「人柄」もジッと見られていると思いましょう

みのる

役職の高い人ほど営業の人柄は見ますね!
経験値も豊富ですし!

④Why now?なぜ今買うの?

この質問は、緊急性を問うていますので、

今買わないとこれぐらいの損失になりますよ、という返しが出来るようにしましょう。

また、その課題を抱えた状態で過去これだけの損失が生まれているのですよ、

という風に、過去と未来の損失をロジカルに説明出来れば納得感が出てきます

また別の視点で、製品の限定性を押すケースも考えられます。

在庫が無くなり次第、販売終了です。残り〇〇個です。

など商品によっては有効な場合があります。

営業プレゼンで活用できるフレームワーク4選

プレゼン資料はパワーポイントで作成することが多いと思いますが、

大体の流れはフレームワークがありますので活用しましょう!

プレゼンの方法①PREP法

PREP法
  • Point(要点)
  • Reason(理由)
  • Example(具定例)
  • Point(結論)

すごくシンプルなフレームワークで、話す時間が短い場合に有効です。

文章の流れは下記のようになります。

Point(要点)

・解決策は〇〇です。

・〇〇を提案します。 etc

Reason(理由)

理由は~だからです。

Example(具定例)

例を1つ挙げましょう。

Point(結論)

従って解決策は〇〇になります。

みのる

シンプルだけど説得力バツグンな表現方法だ

プレゼンの方法②AIDMA法

AIDMA法
  • Attention(注意を惹く)
  • Interest(関心を惹く)
  • Desire(欲しいと思わせる)
  • Memory(苦い記憶を呼び起こす)
  • Action(購買行動に移させる)

アイドマ法は、

話す時間が長い場合や感情を揺れ動かすようなプレゼンをしたいときは使えます。

AIDMAのフレームワークは下記のような文章になります。

Attention(注意を惹く)

シリコンバレーで生まれた□□というサービスをご存じですか?

Interest(関心を惹く)

これまで大きな問題だった〇〇を解決できる画期的なサービスです。

Desire(欲しいと思わせる)

既にトヨタ、日産、など多くの大企業が導入しています。

Memory(苦い記憶を呼び起こす)

あなたはこれまで〇〇が原因で嫌な思いをしていませんか?

Action(購買行動に移させる)

今なら1か月間無料お試しサービス期間が付いてきますよ!

プレゼンの方法③TAPS法

TAPS法
  • To be(あるべき姿)
  • As is(現状の姿)
  • Problem(問題点)
  • Solution(解決策)

TAPS法は「理想と現実のギャップを埋めたい」という人間の欲求を刺激するプレゼンフレームワークです。

理想の姿やあるべき状態を先に示し、まずゴールを見せます。

ゴールに同意を得てから、じゃあどうやって辿り着くのか?を話すことで説得力が増します。

ただし、理想の姿と自社の商品・サービスが解決策に結びつかないといけません

TAPSのフレームワークは下記のような文章になります。

To be(あるべき姿)

本来、社内稟議が1日で済めば仕事がスムーズに進みますよね!

そのような体制が望ましいのではないですか?

As is(現状の姿)

でも現状、数日かかっています。機会損失がありますよね。

Problem(問題点)

紙・ハンコで稟議をとるため関係者が会社にいる必要があります。

普段、社内にいないことも多いですから数時間のロスが生まれています。

Solution(解決策)

クラウド稟議ツールを導入すればどこにいても回覧と承認が出来ます!

社内にいなくてもスムーズに業務を進めることができます。

プレゼンの方法④SDS法

SDS法
  • Summary(要点)
  • Details(詳細)
  • Summary(要点)

SDS法はPREP法と同様、シンプルなフレームワークで、

簡潔に伝えるときに使われます。

自己紹介やニュース番組などはSDSが良く使われます。

具体的にSDSのフレームワークは下記のような文章になります。

Summary(要点)

この最新冷蔵庫は採れ立てのような状態で野菜を保存できます。

Details(詳細)

業界初の真空技術を採用しており、余計な酸化を防ぐことが出来るのです!

Summary(要点)

毎日新鮮な野菜を楽しむことが出来ますよ!

最新冷蔵庫〇〇、いかがですか!

営業プレゼン資料の作り方ポイント5選

フレームワークを決めたら、資料作りを始めます!

資料を作る上でのポイントを5つ記載します。

プレゼン資料のポイント①文字を少なくする

良く文字が沢山書いているパワーポイントのスライドを見かけますが、

文字に注目してあなたの話を聴いていない

ことになりがちなので文字は極力少なくしましょう。

図や写真を見てパッと伝わる資料が理想です。

プレゼン資料のポイント②デモンストレーション

商品を実際に使っている映像や、実物を見せるのはとても有効です

フォレスター研究所の実験によると、

1分の映像は文字に換算すると180万語にもなります。

百聞は一見に如かずとはまさにこのことです。

筆者も、商品デモンストレーションをした場合としてない場合を比較すると

やはりデモをやった時の方が、成約率が高い結果が出ました

もし実物や映像など用意できるものがあれば資料と一緒に準備しましょう。

みのる

デモは超おススメ!面倒くさがらずやってみよう!

プレゼン資料のポイント③アリストテレスの「説得の3要素」

ギリシャの哲学者アリストテレスはコミュニケーション理論の生みの親でもあります。

アリストテレスは、3つの要素があれば説得できると考えました。

アリストテレスの説得の3要素
  • ETHOS(エートス)信頼感
  • LOGOS(ロゴス)論理
  • PATHOS(ペーソス)情感

信頼性が置ける人・企業であり、

論理的でデータがしっかりしていて

感情に訴えるストーリーがある

このようなプレゼンが説得力があるということです。

TEDで有名なスピーカーであり、

人権問題に取り組む弁護士のブライアン・スティーブンソンは、

プレゼンの内容の65%はPATHOS(情感)で語られているそうです。

つまりストーリーを語り、聴衆の情感に訴えているのです

優秀なビジネスパーソンほど、論理的に伝えようとしますが、

実は「感情に訴えるストーリー」こそプレゼンには重要です

課題を解決する、という過程はある意味その企業の物語ではあるので、

ぜひストーリーを織り交ぜて伝えましょう。

プレゼン資料のポイント④ベネフィットをイメージさせる

ベネフィットは、顧客の苦痛が解決すること、を伝えましょう。

例えば、

問合せがアップ

ベネフィット:数百件もテレアポする必要がなくなります

作業効率が50%アップ

ベネフィット:定時に帰れて家族とゆっくり過ごせます

製品の良さを伝えることも重要なのですが、

どんなことが実現されるのかを伝えると顧客の欲求を刺激することが出来ます。

プレゼン資料のポイント⑤「お客様の声」を入れる

資料の中に、顧客の感想を入れましょう。

顔写真付きだと尚良いですが、言葉だけでも構いません。

実績をアピールできるのと、導入後の成功イメージを沸かすことが出来ます。

お客様の声は沢山あればあるほど良いです。

読み切れないほどの喜びの声があるとそれだけで圧倒されます。

みのる

顧客の声がリアルであるほどより効果抜群だね

営業プレゼンでの話し方3選

営業パーソンのプレゼンは、退屈な授業のような話し方ではいけません。

顧客を惹きつける話し方を身に付けましょう。

プレゼンの話し方①話す速度はどれくらいか

話す速度は、1分間に300文字~400文字を目安にしましょう。

ただこれはプレゼンの内容と、聴衆の理解度によって変わってきます。

難しい内容だとゆっくり話した方が良いかもしれません。

重要なのは、会話をするように話すことです。

不自然にゆっくりになったり、早くなったりしないように注意しましょう。

プレゼンの話し方②音声と表情と自信について

アメリカの国家安全保障局(NSA)が取り調べの結果を使ってある実験をしました。

容疑者の尋問の様子を、2つのグループの被験者に見せるという実験でした。

音声だけ聞かせたグループと、映像だけ見せたグループで分けて

容疑者がウソをついているか予想させました。

そうすると、映像だけを見た被験者グループの方が正答率が高かったのです。

つまり、プレゼンで語る解決策に対して、

少しでも不安や自信の無さが自分の中にあると聴衆にそれが伝わります

徹底的に考え抜かれた解決策であれば、

自然と堂々と語れて自信がみなぎってきます。

「オーラをまとっている」なんて良く言われますが、

それはプレゼンに対する自信の表れだと思います。

自分がプレゼン中にどんな表情をしているか、スマホなどで録画してチェックしましょう。また、社内の人に意見も聞いてみましょう。

プレゼンの話し方③ジェスチャーのコツ

ジェスチャーを使うコツは、4つあります。

ジェスチャーの4つのコツ
  • 手を使う
  • 自然にふるまう
  • 力を込めたいところで使う
  • へそと顔の間で使う

優れたスピーカーは手を使って自分の思考を伝えようとする傾向があります。

ジェスチャーはスピーカーに対する信頼感を高める効果があると言われており、

ぜひプレゼンの際にはジェスチャーを入れてみましょう。

しかし、大げさなジェスチャーや使い過ぎもあまり良くありません。

使うポイントを決めて、ここぞというときに使いましょう。

まとめ

プレゼンは練習すればするほど上手くなります!

スティーブ・ジョブズもプレゼン1回のために何週間も前から何時間もかけて練習していたことで知られています。

入念に準備してプレゼンに臨みましょう!

この記事も追加で書き加えていくので、更新を楽しみにして頂ければと思います!

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この記事を書いた人

プロ営業マン|10年以上培った営業ノウハウを公開 |BtoB営業全国1位→ブラック過ぎて退職→職転々→IT開発に再就職→営業力を活かし副収入450万達成|土日だけで月最高80万
fi LaboとはFinancial Independence Laboの略

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