営業はコミュ力が大切だ!と良く言われると思いますが、
一般的なコミュ力と営業に必要なコミュ力は少し異なります!
ここでは、営業の正しいコミュニケーションと、間違ったコミュニケーションを解説します!
筆者は、本業と副業合わせて10年以上営業をやってきました。その間、営業スキルやマーケティング、経営に関する本も500冊以上読みました。得た知識を実践し営業トップも獲ったこともあり、きっと読者の皆さんの参考になると思います!
では目次をどうぞ。
コミュニケーションとは?
コミュニケーションとは、双方向の思考の伝達のことを言います。
コミュニケーションの手段として大きく2つに大別できます。
言語的コミュニケーション
言語的コミュニケーションは、発信者が「言葉」を使って伝えることです。
メール、電話、プレゼン、契約書なども言語的コミュニケーションになります。
多くの方がコミュニケーションというと主に「言葉」について意識しますが、
言葉だけがコミュニケーションではありません。
非言語的コミュニケーション
言葉以外にも、表情、服装、匂い、声のトーン、身だしなみ、ジェスチャー、しぐさ、など、相手に伝えられる手段があります。
これらは非言語的コミュニケーションと呼ばれています。
喋りが上手ければ営業ができる訳ではなく、
相手の五感で感じ取られる全てのことに意識を集中しなければなりません。
また逆に相手の非言語的メッセージもキャッチ出来るようになりましょう。
例えば、
- 眉が寄り額にシワが出来る…ストレスを感じている
- 会話中に腕を組む…不快感を表している
- 上体を反らして座る…嫌いなものから遠ざかろうとする
こういった相手のちょっとした表情やしぐさから
何を感じているのか察知することが出来ます。
コミュニケーションは奥が深いな
営業の間違ったコミュニケーション7選
まず、間違ったコミュニケーションを解説します!
間違ったコミュニケーション①回答になっていない
相手の質問に対して回答になっていない人ってたまにいますよね。
友人同士なら「何言ってんだよ~」で済みますが、
お客様からしたら「信用できない人」にしか映りません。
- 相手の意図をしっかり把握する
- 論理的に順序立てて説明する
- 具体的に説明する
- 例を挙げて説明する
これらを意識しながら回答しましょう!
間違ったコミュニケーション②一方通行な会話
営業は、商品の良さをアピールしたい気持ちが出てしまって、
ついつい喋り過ぎてしまうことが多いです。
商品の良さは資料を読んで貰えれば分かることなので、
相手が知りたい情報は何か?を意識しましょう。
コミュニケーションは双方向のキャッチボールです。
相手の発言:自分の発言=7:3
くらいが丁度よいバランスです。
なるべく多く顧客の声を引き出すことに集中しましょう!
間違ったコミュニケーション③専門用語を多用する
最近、テクノロジーが進んでカタカナ用語が沢山増えたように思います。
それらを日常生活でも使うと思いますが、
営業が専門用語を使うときは注意しましょう。
必ずしも相手が専門用語に慣れている訳ではありませんし、
「これくらい知ってるでしょ?」的なバカにされている印象を与えかねません。
もちろん業界で頻繁に使う用語なら問題ありませんが、
優秀な人ほど専門用語を使いたがるので注意が必要です!
私は新聞に使われる用語・表現かどうか意識していましたね!
間違ったコミュニケーション④競合の悪口を言う
競合の悪口は絶対に言わないようにしましょう!
なぜなら、お客様は競合のことを好意的に思っている可能性があります。
そこに悪口を言う人がいたら間違いなく気分を害します。
好意がないとしても、
人や会社の悪口を言う営業はぶっちゃけ信用されません。
もし競合排除をしたい場合は、
自社の優位性を「それとなく」伝えるようにしましょう。
- 競合から自社に切り替えて貰った事例
- 切り替えて貰った理由
これら踏まえてトークをします。
例えば、
- 「当社の商品は〇〇に自信があります。実際、大手企業様でそれが理由でA社から切り替えて貰った実績もあります。」
- 「確かにA社のデザインは格好いいですよね…。しかし、当社のこのデザインには理由があるのです。それが理由で当社を選んだ貰ったこともあります。その理由は…」
このように伝えれば、悪口には聞こえないのと、
具体的にどこに優位性を持つのか相手に伝わりやすくなります。
- まずは競合を受け入れる
- 次に自社の優位性をそれとなくアピールする
この2点を意識しましょう!
間違ったコミュニケーション⑤メールで済まそうとする
メールはやり取りがエビデンスとして残りますし、
「言った言わない」など不毛な争いを防げる利点がありますが、
全てメールで済まそうとするのは間違いです。
特に新規のお客様とのやり取りは
必ず電話か直接会って話す方が良いです。
関係値がまだ出来ていないので、
声を聴かせる、顔を見せる、
たったこれだけで安心感を与えることが出来ます。
またメールだと文章の書き方によって相手の受け取り方が変わってしまい、
ちゃんとニュアンスが伝わっていない可能性もあります。
私は、電話した後に議事録もかねて話した内容をメールで入れるようにしてますね!
間違ったコミュニケーション⑥過大表現をする
営業は受注したい気持ちが先行して、
ついつい誇張した表現になってしまいます。
しかし、ウソはバレますし、トラブルの元なので気を付けましょう。
「絶対に」「必ず」など断言するような言葉も控えましょう。
間違ったコミュニケーション⑦自信の無い表情・言葉
商品や自分の提案内容に自信がない場合、
表情に出てしまってお客様に察知されてしまいます。
お客様にとってこれがベストな提案だ、と思って話しましょう。
話す言葉にも自信の無さが出てしまうので気を付けましょう!
営業の正しいコミュニケーション術10選
では、営業として正しいコミュニケーションをするにはどうすれば良いか?
10選にまとめました!
正しいコミュニケーション①顧客に関心を持ち観察する
コミュニケーションが苦手という方は、
まずは良く観察して相手に興味を持ちましょう!
例えば、
- 体格が大きい…何かスポーツしてるのかな?
- 爪が綺麗…ネイルサロンにいくのかな?
- スマホの待ち受けが子供…お子さんがいらっしゃる
など、色々なことが見えてきます。
ここから少しずつ会話を広げることが出来るのです。
難しく考える必要はなく、相手について興味を持って、色々と会話をしてみましょう!
- 体格が大きい…「何かスポーツされてましたか?」
- 爪が綺麗…「ネイルが綺麗ですね!」
- スマホの待ち受けが子供…「お子さん可愛いですね!」
正しいコミュニケーション②自分との共通点を見つける
相手に興味を持って色々と会話をしたら、自分との共通点を探しましょう!
- スポーツ…野球…「私も野球部でした!」
- ネイル…〇〇というお店…「私もそのお店に通っています!」
- 子供…今年10歳…「私の子供も丁度10歳です!」
など、相手との共通点が一つでもあれば親近感が芽生えます。
他にも地元や好きな食べ物や趣味など、色々と共通点を探せるものはあるはずだね
正しいコミュニケーション③自己開示をする
共通点を見つけたら、少し自分の話もしてみましょう。
例えば、お子さんが同じくらいの年代なら親として似たような悩みを持っているかも知れません。
そのようなプライベートなことも話してみると相手も心を開いて話してくれるようになります。
返報性の原理といって、
こちらが恥ずかしいと思うようなことも打ち明けたりすると、相手も自然とお返しをしたくなる心理が働きます。
正しいコミュニケーション④話しやすい場を作る
相手が話しやすい場を作る方法は、
一言でいうと「聞き役に徹する」ということです。
聞き役になるには、ポイントがあります。
- 同調し相槌を打つ
- 相手の話を深堀する
- 前かがみになる
- 笑顔を忘れない
①強く同調し相槌を打つ
相槌は非常に重要で「ちゃんと話を聴いていますよ」というサインでもある。
もちろん相槌だけ打って内容を理解していないのはダメです。
しっかり頷いて相手の言葉に耳を傾けましょう。
②相手の話を深堀する
相手の話の中に疑問に思った点があれば、ぜひ質問してみましょう。
自分の話に興味を持ってくれている、と相手はより詳細な情報を話しやすくなります。
③前かがみになる
姿勢も重要です。少し頭と体を前のめりに相手に近づけるようにしてください。
これも「ちゃんと話を聴いていますよ」のサインです。
④笑顔を忘れない
そして笑顔を忘れずに!
馬鹿笑いするのはダメですが、少し口角を上げて明るい顔にすることを心掛けましょう。
正しいコミュニケーション⑤相手に共感する
相手に関心を持つことに近いですが、
共感するというのは相手の意見や感情を受け入れることです。
この共感力は、クレームの時に威力を発揮します。
営業をやっていると商品のトラブルでクレームに遭遇することもあります。
そのようなときに共感力のある方は、まずは相手の怒りを理解しようと努めます。また経緯をヒアリングして状況を理解しようとします。
しかし共感力がない人は、商品の使い方が悪いとか、自分の意見を押し付けようとします。
クレームの殆どは業務に支障が出て怒りに感情が振れている訳ですから、共感してじっくりと話を聴きましょう。どんなクレームでも解決の糸口は必ず見つかるはずです。
正しいコミュニケーション⑥絵を描きながら聴く
相手の話を聴くときに状況が複雑で理解しにくいこともあると思います。
そんな時は「すみません、紙に書いても良いですか?」と聞いて
絵を描いて一つずつ確認しながら聴きましょう。
そうするとお互いの認識違いが起こらずに話が出来ます。
分かったふりをするのが一番危険です。
逆にお客様が描いてくれることもあるよ。ありがたいよね。
正しいコミュニケーション⑦分かり易い説明を心掛ける
分かり易い説明というのは、ポイントがあります。
- シンプルに伝える
- 結論から入り理由を伝える
- ゆっくり話す
①シンプルに伝える
シンプルな例と複雑な例を挙げてみます。
- シンプルな例
-
「御社に最適な商品はAです。その理由は~だからです。」
- シンプルじゃない例
-
「御社は〇〇という状況で、それを踏まえるとAなんですが、△△さんの仰ることも理解出来ますのでBということも考えられますが、費用対効果を考えるとAが最適かなと思います。」
せ、説明が長い・・・
説明が長ければ長いほど相手はイライラします。
シンプルな説明をいつも心掛けましょう!
②結論から入り理由を伝える
上記のシンプルな例がまさに結論から伝えています。
逆に複雑な例は結論が最後に来ています。
いかに結論から先に伝えるのが重要か分かると思います。
③ゆっくり話す
新人のときは緊張のあまり早く喋りがちです。
ぜひ落ち着いてゆっくり話すことを心掛けましょう。
どれくらいゆっくりかというと、
「相手の話す速度より少し遅くする」
というのを心掛けましょう。
相手より早口だと理解度が追い付かない可能性が出てきます。
相手に合わせた会話を心掛けましょう。
正しいコミュニケーション⑧データを見せる
商品のデータや統計データがあれば積極的に活用しましょう。
数字を使うとより論理的な説明になります。
円グラフ、棒グラフなど工夫して見やすい資料を作りましょう。
正しいコミュニケーション⑨相手の理解度を確認する
自分の説明が長くなったなと思ったら、
一度話を止めて相手の発言や質問を促しましょう。
理解度が追い付いていないのに説明してもクロージングできません。
ポイントとしては、
相手の口が少し開いて来たら話したいサインです。
こういった表情の変化を見逃さないようにしましょう。
正しいコミュニケーション⑩即レスポンスを徹底する
返事が遅い営業は失格です。
たまに、わざと返事を遅くして自分の権威性を高めようとする、
みたいな意見を聞きますが、
ぶっちゃけおススメしません。
その間に競合に取られてしまいますし、
権威性を感じるかどうかなんて何の確証もないですからね。
レスの遅い営業だと商品を購入した後のサポートも遅いのかな?と思いますし、
良い印象は与えられません。
- メールは常にスマホでチェック
- 電話は必ずその日に折り返し
即レスポンスを意識しましょう!
よほど商品に優位性がないとお客様はすぐに離れますよ!
まとめ
いかがでしたか?
コミュニケーションに完璧な正解はありませんが、
ぜひお客様と話すことを楽しんで欲しいです!
難しく考えるとそのこんがらがった思考が相手に伝わってしまいます。
リラックス!リラックス!
楽しく会話しましょう!
このコミュニケーション編も追加で書き加えていくので、更新を楽しみにして頂ければと思います!
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