「テレアポなんて時代遅れだ」と感じている人は多いと思います。
現在はインターネットが発達して様々なツールもありますから、古いイメージが付くのは仕方ないかなと思います。
筆者も新入社員のときなんでテレアポなんてやらないといけないの?と思っていました。
しかし営業歴10年、テレアポも50,000件以上やってきて思うのは、
テレアポは絶対に必要だということです。
筆者の個人的な感想も入っていますが、テレアポは決して時代遅れではないと思って頂けると嬉しいです!

では目次をどうぞ。
テレアポの歴史
日本に電話が生まれて150年の歴史があると言われています。※引用元
いつからテレアポが主流になったのか定かではありませんが、1933年に黒電話が政府によって提供開始され「一家に一台当たり前」になりました。
よって1930~40年頃には電話で営業する会社が現れても可笑しくはないですが、当時は通話料も高額だったはずで数は多くないかも知れません。
時代が変わり1985年に通信自由化で家電メーカーが電話機を提供し始めました。
この頃になるとテレアポする会社も増えてきたのではないかと思います。
そう考えるとテレアポの歴史は40年近くあり、相当古いことは想像できます。
テレアポが時代遅れと言われる原因
テレアポが時代遅れと言われる理由は大きく6つあります。
- 営業手法として歴史が古いから
- アポ獲得率が低いから
- 地味な仕事だから
- ノルマがきついから
- ネット技術が発達したから
- Webマーケティングが発達したから
ひとつずつ解説します!
原因①営業手法として歴史が古い
テレアポの歴史は古く、今の若手営業からすれば自分が生まれるよりもっと前からテレアポは存在していたはずです。
なのでテレアポはアナログな印象しかないでしょう。
スマホで世界中の人と繋がれるのに何でテレアポなんだ?と疑問に思うに違いありません。
かくいう筆者も本気でそう思っていました。
原因②アポ獲得率が低いから
テレアポは、新人の頃はとにかく沢山かけろ!と教育されて来たと思います。
100件かけて1件取れるかどうかですから、確率で言えば1%です。
もちろん100かけて取れないこともザラにありますから1%以下ですね。
そんなのやる意味あるのか?と疑問に思うのも無理はありません。
原因③テレアポは地味な仕事だから
テレアポは超地味な仕事です。
ひたすら「電話して断られて」を繰り返していますから、
まるで自分がロボットにでもなったかのように感じます。
いちいち傷ついている暇はありませんから、断られて悲しいみたいな感情もなくなります。
しかし、アポが取れた時は嬉しいものです。
「地味作業」と「嬉しい」の比率でいうと99%は地味です。
便利な時代に生まれた若手からすれば
テレアポなんてムダな行為にしか見えないでしょう。
原因④ノルマがきついから
テレアポは会社からアポ獲得数、架電数などノルマを課されているケースもあります。
ノルマ未達の場合ペナルティなどもあると精神的な負担が大きいです。
筆者の場合はアポ数にノルマはありませんでしたが、架電数にはありました。
架電自体はそこまで大きな負担ではありませんでしたが、
アポ獲得まで課されると結果が求められる分、精神的にはキツいと思います。
そのような働き方が時代遅れのイメージを持つ1つの原因でしょう。
原因⑤インターネット技術の発達
インターネット技術の進化により、人とのコミュニケーション手段が増えました。
無料でメールが出来ますし、メール送ればいいんじゃないのか?と感じる人も多いと思います。
またSNSも発達してDMを送って営業することも出来ますから、ますますテレアポの存在意義に疑問を持つ人も多いでしょう。
原因⑥Webマーケティングの発達
Webマーケティングが浸透してきたのもテレアポが時代遅れに見える原因です。
今ではリスティング広告や様々な広告媒体からHPにアクセスさせて顧客を集客することも出来ますし、LP(ランディングページ)に誘導したり、動画配信もしたりすれば営業がテレアポや訪問しなくても購買行動に至らせることも可能です。
これらもテレアポ不要論を加速させているのだと思います。
テレアポが有効な営業手法である理由6選
テレアポが時代遅れだと思われる理由を挙げましたが、
これだけ理由があっても筆者はテレアポが必要だと確信しています。
その理由を解説します!
理由①プッシュ型営業の中で最も低コスト
プッシュ型営業とは自分から能動的に見込み客にアプローチすることを言います。
プッシュ型の逆はプル型営業と言い、不特定多数に情報を拡散させて見込み客から問い合わせが来るのを待つ受動的なアプローチです。
プッシュ型営業の手法はいくつかあります。
- テレアポ
- 飛び込み訪問
- メール・DM
- 手紙・はがき・FAX
- HP問い合わせ
これらは同じプッシュ型ですが明確な違いがあります。
それは、テレアポ、飛び込み訪問以外は、顧客側が営業のアプローチを無視できるという点です。
つまり、メール・DM、手紙・はがき、HP問合せ、はプッシュ型ですが相手からの反応を待つという意味ではプル型の要素もあるのです。
一方、テレアポや飛び込みは誰かしら対応するので無視が出来ないアプローチで本当の意味でプッシュ型だと思います。
もちろん、見込みのないところに何回もテレアポしてもただの迷惑な人ですから、ターゲット像に沿って適切にアプローチする必要があります。
このテレアポと飛び込みですが、移動コストも考えればテレアポの方が遥かに低コストです。
なので、テレアポはプッシュ型営業の中で最も低コストだと言えます。
理由②顧客のNOをYESに変えられるから
WebマーケティングはLPや動画など様々な手法を駆使して見込み客にアピールする訳ですが、顧客が購買行動をしなければ成果ゼロです。
よって、見込み客に高確率に購買させるには高度なマーケティング知識が必要です。
しかも見込み客が商品に対して間違った認識でNOになった場合に、覆す手段がありません。
一方テレアポは、一度NOだと回答した見込み客にもアプローチは可能です。
そこでなぜNOなのか丁寧にヒアリングして正しく商品を伝えればNOをYESに変えることも出来るのです。
理由③手間がかからず直ぐ始められる
Webマーケティングで顧客を獲得するには、それなりに準備が必要です。
しかも一発で多くの顧客が獲れることなど中々ありません。
ABテストと言って、複数の広告を打って効果の高い広告を採用するなど、時間もお金もかかります。
一方、テレアポは、電話機とトークスクリプトとリストの3つがあれば出来ます。
トークスクリプトは営業が喋りやすいように変えていきますが、そこまで手間はかかりません。リストも個人情報は入手出来ませんが、企業リストであれば数万円程度払えば簡単に入手出来ます。
テレアポは直ぐ始められて結果が出せる手法と言えます。
理由④顧客の商品知識には差があるから
インターネットで簡単に情報が手に入ると言っても、
見込み客全員均等に商品が認知されているとは限りません。
商品の良さが伝わってないとか、間違った認識を持っていることも沢山あります。
これらは情報が増えすぎた弊害とも言えます。
またWebマーケティングで企業各社が大量に広告を出していて、自社の製品を悪く言うことはありません。
なので顧客側は何を選択すればいいのか分からないという状況も見受けられます。
テレアポするとそういった顧客に対して適切な情報提供をすることが出来ますし、そこから購買に繋がることも多いです。
理由⑤革新的な商品ほど付加価値に気付きにくいから
商品の独自性が強いほど顧客の価値観が追い付かず良さが理解されないということもあります。
筆者も長年営業していますが、非常に画期的だと思われるような商品ほど売るのに苦労しました。
顧客の心理として目新しいものよりも「しっかりとした実績」を重視する人が沢山いたからです。
そのような顧客層にはWebで広告を打っても反応しにくいと思いますし、テレアポで地道に説明していく方が効果的です。
企業も競合有意性を出すために常に新しい商品・サービスの開発に取り組んでいます。
それらを提供開始した時に、Webだけで顧客に浸透出来るとは思えません。
なのでテレアポがこの世から無くなることはないなと筆者は実感しました。
理由⑥Web集客だけで存続できる企業は極少数
Web集客も競合各社が急増していますから、
Web集客だけで存続できる企業は限られています。
筆者もWeb集客はやりますが、毎日アポが獲れる訳ではありませんし、何も成果が無ければ1日がムダになります。
なので筆者もWebだけではなくてテレアポもします。
100件やって1件アポ取れれば1日の活動としてムダにはなりませんし、1件のアポから商機を広げるのが営業の腕の見せ所です。

Webは成果がなければ時間がムダに過ぎていく…。であればテレアポした方がまだましだね💦
テレアポとウェブマーケティングの費用対効果
テレアポとウェブマーケティングの費用対効果を考えてみます。
Wordstream社の調査によると、BtoBのGoogle広告のCPAが出ています。
BtoBのCPAは検索広告で平均$116、ディスプレイ広告で平均$130と15,000円近くかかります。



CPAとは「Cost Per Aquisition」と言って顧客1人を獲得するのに必要なコストのことだね
一方、テレアポは1回の通話8円/3分が相場なので、100件掛けたら800円~1,000円です。成約率が20%とすると、5件のアポで1件顧客獲得が出来るので、CPAは4,000円~5,000円の計算です。
成約率は営業によっては60%と高い人もいますし何とも言えませんが、ウェブマーケティングがテレアポよりも費用対効果が高いとは言えないと思います。
また、電通が発表した「2021年日本の広告費」によると、インターネット広告はマスコミ広告(テレビ/新聞/ラジオ/雑誌)の広告費を初めて上回りました。なのでネット広告が活況になれば広告費も高くなるでしょう。
このように、どちらが良いではなくビジネスモデルやターゲットに合わせたアプローチが必要と言えます。
テレアポが古いのではなく営業の在り方が変化してきている
テレアポは他の営業手法に比べて劣ってはいないですが、
昔のように数打てば当たるという発想では上手くいかないのは事実です。
今の顧客は商品のことはネットで調べるので大体知っています。
重要なのは商品への認知にバラツキがあるので顧客に合わせて営業すること、
そして課題をヒアリング・発見して適切に提案できる顧客伴走型の営業スタイルではないでしょうか。
【結論】テレアポは古い手法だが必要不可欠!
テレアポは古くからある手法ですが、未だに無くならない理由は何となく伝わったでしょうか…?
企業は会社を存続させるプレッシャーに晒されていますから、プッシュ型営業は今後も必要不可欠でしょう!
テレアポを始める方はコツを解説した別記事もあるので参考にしてください!
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