営業を一生懸命やっているのに中々成績が上がらない。
そんなお悩みはありませんか?
成績が上がらない理由は
クロージングに問題があるからかもしれません。
クロージングは間違ったやり方をすると逆効果なことも多く
基本をしっかり押さえて取り組みましょう!
きっと成約率を上げることが出来ます。
この記事で、新人営業マンがクロージングのコツを掴むために
基本テクニックとマインドセット(心構え)
を解説しています!
筆者は、これまで10年以上営業をやってきました。
その間、営業スキルやマーケティング、経営に関する本も500冊以上読みました。
営業トップも獲ったこともあり、きっと読者の皆さんの参考になると思います。
では、目次をどうぞ。
営業クロージングとは
クロージングは、close「閉じる」という意味なので、
商談において顧客のYes/Noをハッキリさせることを指します。
クロージング技術を磨けば成約率を上げて
売上への貢献度もアップするでしょう。
営業クロージングの成約率を上げる重要なマインドセット
まずは、テクニック論の話をする前に
重要なマインドセット(心構え)の解説をします。
このマインドセットがない営業は
強引で嫌われる営業になる可能性が高いです!
また成約率を上げる重要な要素でもあるので
しっかり読んでくださいね!
マインドセット①欲望を見せない
営業マンは売上が自分への評価にもなるので
とにかく執拗に連絡をする人もいます。
これではお客様は良い印象を持ちませんし、
逆にネゴの材料を与えかねません。
「買ってやるから安くして」
と、相手の方が有利に交渉しやすくなるのです。
これでは売上が出たとしても効率が悪いですし、
成績は上がらないでしょう。
重要なのは「買って欲しい」気持ちを抑え
相手に「買いたい」と思って頂けるかです。
自分の欲を表に出さないように注意しましょう!
欲まみれの営業って話せばすぐ分かるよね・・・
マインドセット②自分の提案内容に自信を持つ
お客様に提案するときは
自社の商品に自信を持って提案しましょう。
自信を表すには姿勢も重要です。
背筋を伸ばし、胸を張って、
ハッキリと聞こえる声量で話すようにしましょう。
背筋が曲がり、ボソボソと喋ると
自信が無さそうに見られます。
お客様が商品を買うときは、
何か問題を解決したいときです。
問題が複雑なほど購買に失敗したくないと思うでしょう。
営業マンの自信の無さが伝わると
成約率が下がりますので注意しましょう!
マインドセット③意思決定をサポートする
あくまで購買リスクを負うのはお客様です。
お客様からしたら上手くいくかも分からない商品なので、
ゴリ押しはしないようにしましょう。
どんな情報があれば意思決定できるのだろうか?
どんなところをリスクに感じているのか?
お客様が決断しやすいように促していこう
このような姿勢が大切です。
特に今の時代は情報にあふれていますから、
あなた以外の競合他社の製品も簡単に探せます。
お客様は強引な人と付き合う必要がないのです。
すぐ他社を検討し始めるでしょう。
お客様の意思決定をサポートする。
この姿勢が信頼関係を少しずつ構築する方法です。
営業クロージングの前に確認すべきこと
ここまでは重要な心構えを解説しました。
次にいまの商談の状況を確認しなければなりません。
クロージングというのは、商談の最後の段階です。
序盤からいきなりクロージングするのは難しいので、
確認すべきことを解説します。
確認事項①BANT
- B・・・Budget(予算)
- A・・・Authority(決裁権)
- N・・・Needs(必要性)
- T・・・Timeframe(導入時期)
BANT(バント)は、営業ヒアリングの基本です。
クロージング前は必ず押さえましょう。
特にクロージングの際は、A(決裁権)の確認が大切です。
決裁権の無い担当にクロージングしてもクローズは出来ません。
誰が意思決定できるのか、
しっかり把握して商談を組みましょう!
ヒアリングの基本は別記事でも解説してるよ!
確認事項②接触回数と信頼関係値
クロージングする前にお相手との信頼関係が
しっかり出来ているか考えてみましょう。
- どのくらいの頻度で会話しているか
- 向こうから連絡をくれているか
- 仕事以外の話題も気軽にしてくれるか
これらを基準にしても良いかも知れません。
競合がこれらの基準を既に満たしていて、
あなたが満たしていない状態でクロージングしても
成約率は上がらないでしょう。
競合がクロージングに入る前に
スピード感を持って関係作りをしましょう!
確認事項③金額規模とリピートの可能性
商談金額が大きい場合や、
商品をリピートで買ってくれる可能性があれば、
上司もクロージングで同席してもらうことも検討しましょう。
シビアな価格交渉になって
いちいち持ち帰って検討すると
お客様が辟易するかも知れません。
商談規模が大きいと自然と意思決定できる人も
役職が高くなるので予め確認しておきましょう。
営業クロージングの基本テクニック8選
クロージング前の確認事項を把握したら、
実際にクロージングしていきますが、
基本的なテクニックを解説します!
基本テクニック①テストクロージング
テストクロージングとは、
お客様に購入の意思がどれくらいあるか?
確認するためのヒアリングのひとつです。
お客様の中には、
とりあえず話を聴きに来た、
という人も多いです。
情報収集の段階で購入を迫っても成約には至らないでしょう。
このような無駄な工数を省くためにテストクロージングを行います。
具体的には
- 「商品」説明の前
- 「価格」説明の前
に行います。
商品説明の前の具体例
- 具体的に当社の商品をご紹介できればと思いますが、(条件1)や(条件2)が合致すれば購入したいと思いますか?
- お客様の(悩み/課題)は分かりました。これから商品の説明をさせて頂きますが、(悩み/課題)が解決出来るとしたら今すぐ購入したいですか?
価格説明の前の具体例
- ご説明をしましたが、分かりにくいところはありましたか?
- ご説明をしましたが、ちなみにこの商品、価格がいくらすると思いますか?
こういったヒアリングで
お客様の反応を見ながら商談を進めましょう。
商品説明前で買わないことが分かったら、なにを探し求めているのかヒアリングしていきましょう!
基本テクニック②ゴールデンサイレンス
テストクロージングでもそうですが、
お客様にヒアリングすると暫く沈黙になることも多いと思います。
その沈黙の間がイヤでついつい営業が口をはさみがちですが、
せっかくのお客様の声が聴けなくなるので
グッと堪えて沈黙しましょう。
これをゴールデンサイレンスと言います。
沈黙を恐れてはいけません。
お客様にとっては初めて聞く商品かも知れませんし、
理解が追い付かず考える時間も必要なケースも多いですから、
考える時間を差し上げる気持ちでいましょう!
重要なマインドセットの「意思決定をサポート」にも通ずるね
基本テクニック③if(イフ)クロージング
Ifクロージングは相手に選択肢を与えながら
購入するイメージを膨らませたり、
不安な要素を聴き出したりする効果があります。
- もし購入するとしたらどちらのプランが良いですか?
- もし予算が確保出来ればいつ頃の導入が理想ですか?
- もし〇〇が出来るとしたら(課題)は解決しますか?
など、購入後のイメージをさせましょう。
また、これらのヒアリングに対しての回答についても
詳しくヒアリングしてみましょう。
もし購入するとしたらどちらのプランが良いですか?
Aプランかなー
そうなんですね!ちなみにBよりも良いなと思った点はどのようなところですか?
このようにヒアリングを重ねると
お客様の意思決定のポイントも見えてきます。
基本テクニック④YES BUT法
YES BUT法は、
お客様の反論をいったん受け入れて、返答する話法です。
お客様は基本的に売り込まれるのを嫌うので、
何か商品の欠点はないか探す人も多いです。
そのようなときに、
慌てて反論をするとお客様は否定された感じがして
成約率が下がるのです。
なので、ワンクッション入れる意味で、
相手の指摘を全て受け入れてみます。
そこから柔らかく反論をはさむのです。
この柔らかくが重要で、
言い回しをオブラートに包みながら返しましょう。
具定例としては、
- (反論に対し)仰る通りです!そこが問題でしたので当社としては…
- 確かにデザインはA社に劣ります。実はですね、このデザインにしたのはある理由によってこうしたのです。
- 確かに〇〇については欠点があります。そこで当社としての対策は…
このように反論はしているけども、
柔らかく表現しているのが分かると思います。
良くない言い回しとしては、
「でも」「だから」「いや」「しかし」
などストレートに反論するのはあまり良くありません。
日本語は言葉のニュアンスで捉え方が変わりますので
注意しましょう!
基本テクニック⑤少しネガティブな要素も伝える
営業はどうしても買って欲しいので
商品の良い所ばかり喋りがちだと思います。
しかし、全てが完璧だ、と説明されると、
お客様としては逆に何か裏がありそうだな、
とより疑い深くなります。
そんな時に、
ちょっとしたネガティブな要素を加えると
ちゃんと欠点も説明してくれる親切な人、
と信頼感を抱かせることが出来ます。
具体的には
- この商品はステンレス製で頑丈で耐久性に優れています!でも、ちょっと重量がありますので運ぶ際は気を付けてくださいね。
- この商品は世界最軽量で400gしかなくペットボトルの水よりも軽いです!でも、潰れやすいので重たいものを乗せないようにして下さいね。
- この金属は世界最高の強度を誇ります!でも、加工するにはこの専用のドリルが必要なのです。
このような感じです。
ポイントとしては、
顧客にとってはどうでも良いと思える欠点を伝える
ということです。
例えば、
ちょっと重量がありますので運ぶ際は気を付けてくださいね。
え、けっこう頻繁に持ち運びするんだけどな~
となりますので、注意しましょう!
もし致命的な欠点がある場合は、
補填策を考えて提案出来るようにしましょう。
大丈夫です!持ち運び専用のキャリーケースがありますから!
このような補填策を加えることも想定しましょう!
基本テクニック⑥なぜ今買うべきか説明する
営業は売上の目標がありますので、
なるべく早く買って欲しいものですが
お客様のニーズに緊急性がない場合、
その場で購入してもらうにはテクニックが必要です。
ポイントとしては、
「期限を切り、期限の理由を説明する」です。
具体的には
- 明日お返事を頂けますか?実は在庫に限りがあり、他の営業も販売していますので、早めに確保する必要がございます。
- 金曜日までにお返事頂けますか?実はいまキャンペーン中でして〇日までのお申込に限り、20%オフにできます!
など、お客様に意思決定を促していますが、
ちゃんと理由を説明しているので
売り込み感を和らげることが出来ます!
初心者におススメしないテクニック
ここまで基本的なテクニックを説明しました!
逆におススメしないテクニックも解説します。
これらは使用するタイミングが難しく、
正直、筆者は今でもあまり使いません。
営業初心者の方は、基本テクニックを中心に取り組み
慣れてから取り入れることをおススメします!
ドアインザフェイス
ドアインザフェイスとは、
心理学の「返報性の原理」を利用した交渉テクニックです。
大き目な要求をして断られた後に本命の要求をする
という流れとなります。
具体的には、
500個ご発注頂けたら20%オフに出来るのですがいかがでしょうか?
いや、そんなには使わないな
そうでしたか。では100個ご発注頂けましたら私が上司に掛け合ってなんとか20%オフに出来るようにします!いかがでしょうか
実際は、50個あればいいんだよね
50個ですか。では15%オフなら承諾が取れると思います!
いかがでしょうか?
15%はお得だね。ありがとう。それでお願いします。
やったぁ。10個売れれば良かったけど50個受注取れた
こんな感じです。間違いなく断られるような要求をしたあとに小さな要求をしています。
このテクニックが初心者におススメしないポイントは2点あります。
①関係値が薄いと鬱陶しく感じる
顧客と関係値が薄いのに
いきなり大きな要求をすると
図々しいなと思われてしまいます。
これは相手と逆の立場で考えた時に自分はどう思うか?
よくよく考えながら使いましょう!
営業のキャラクターにも依りますが、
正直、初心者にはあまりおススメしないテクニックです。
②価格交渉の材料を与えてしまう
また、上記の例を見れば分かるように、
「売りたい」という欲が丸見えで、
相手に価格交渉の隙を与えてしまっています。
一度安くするとそれが基準となってしまうので、
長い目で見ると利益が少なくなるためおススメはしません。
前は安くしてくれたじゃん!とか"値引きするのが当たり前"のような関係性になると後々会社にとっても不利益だね…
断り文句を先に潰す
これは断り文句を先に営業から話して反論することで、
相手に断らせにくくするテクニックです。
具体的には
- 良く高いと言われるのですが、付属の品もついてこの値段は業界的にはお得ですよ。
- ご友人と相談される方も多いのですが、その方にご経験がない場合は客観的な判断材料は得られないと思いますよ。
- 検討するという方も多いのですが、早く購入した方が最終的にお得ですよ。
こんな感じで相手が言いそうな断り文句を先に話題に出して反論しにくくなります。
割と使う営業マンもいると思うのですが、注意点が2つあります。
①喋りすぎる
断り文句というのは沢山考えられます。
それらを1つずつ潰そうとすると
お客様としては色々と質問してみたいのに、
営業が先に喋ることで本音を言えなくなる恐れがあります。
基本テクニックのゴールデンサイレンスにもあるように
営業が喋りすぎるのは良くありません。
信頼関係を構築するには会話のキャッチボールを
しっかりと出来なければなりません。
断り文句を潰したい場合は、
代表的なもの1つくらいにしましょう。
②プレッシャーになる
断り文句をいくつも並べて潰されると
相手がプレッシャーに感じて不信感に繋がりかねません。
YES BUT法で逆に断り文句を相手に言って貰い
柔らかに反論した方がより信頼関係を構築できると思います。
あくまでも顧客との信頼関係が重要なので、テクニックの使い道には気を付けましょう!信頼関係の構築は別記事でも解説しているよ
まとめ
いかがでしたか!?
テクニックは数稽古です。
ぜひ社内でロープレなどしながら
意識して身に付けましょう!
また、テクニックに拘り過ぎると
顧客との関係を作れないので、
そこは注意しましょう!
このクロージング編も
少しずつ加筆していきますので、
楽しみにして下さい。
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